夏バテの漢方薬
連日の猛暑で夏バテしている方も多いと思われます。
夏季の特徴的疾患を古典的に分類すると
①暑邪(しょじゃ)→日射病
②消化器疾患
③湿邪(しつじゃ)→下痢
*補足としてクーラー冷え
に分類でき、これらが複合して夏バテを起こします。
各疾患の夏バテ漢方薬をご紹介します。
①「白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)」
白虎は中国伝統の四獣神の一つで西方を守る秋の神であります。
構成生薬の「石膏」「知母(チモ)」が体内の熱を冷まし、「甘草」「粳米(コウベイ)」が体液を潤し、「人参」が元気をつけます。
夏季の暑さを秋季の涼しさのように冷ます漢方薬です。
②「清暑益気湯(セイショエッキトウ)」
比較的体力が低下して、食欲不振・全身倦怠感・軟便・尿量減少・夏痩せの場合に用います。
構成生薬の「黄柏(オウハク)」は清熱作用があり、「当帰」「人参」「麦門冬(バクモントウ)」「五味子(ゴミシ)」は血と水分を補い、元気にする作用があります。
「啓脾湯(ケイヒトウ)」
啓脾湯は顔色が不良で、下痢・嘔吐・腹痛を伴う場合に用いられます。
構成生薬の「山薬(サンヤク)」は潤性の補気薬ですので、慢性的な消化不良に敵します。
③「五苓散(ゴレイサン)」
体のはたらきを高め、余分な水分を排出する効果があります。
残暑は10月ごろまで続くとみられます。
体調管理に気を付けてお過ごし下さい。
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